今回のブログでは、マルイチの養生板「導電板カイロン」についてご紹介していきます。
 

 

物流の現場では、非常に繊細な荷物を輸送することも多くあり、特に精密機器の輸送を行なう場合は、静電気対策が必須となります。静電気とは「止まっている」電気のことで、物質内に電気がたまっている状態です。静電気が帯電した状態の人や物が、精密機器へ接触することで、電気が内部に侵入し、破壊や誤作動を引き起こします。そんな危険な静電気による精密機器の破損事故を防ぐため、活躍するのがマルイチの導電性養生板「カイロン」です！
 

 

カイロンとは、導電性を付与したPP(ポリプロピレン)製養生板です。接触した人や台車の静電気をためずに外へ逃がすため、床に設置することで、静電気のない作業環境を作り、安心して精密機器を移動させることが出来ます。またカイロンは、静電気によるほこりの付着がおきにくいため、ほこりを持ち込んではいけないクリーンルームへの搬入搬出作業にも活躍します。
 

 

材料には、PP(ポリプロピレン)のバージン材を使用し、そこへ導電性の高いカーボンを練り込んでいます。ベースとなるPPは、日本製で高品質のものを使用しているため、耐久性も高く、養生板として長期利用が可能です。
 

 

導電板の性能として特に重要な数値が「抵抗値(Ω)」です。抵抗値が小さければ小さい程、電気の通りを妨げず、導電性が高い製品ということになります。カイロンの抵抗値は10⁴~⁶Ωで、実測値では平均10³Ωを達成しました。この抵抗値は、導電性養生板として最高の性能を誇っています。導電性については、マルイチの養生板「青ベニ」「クロムウェル」「カイロン」の抵抗値を比較した実験を、「BOARD」ページに掲載しておりますので、ご興味をお持ちの方は、是非ご確認ください。
 
カイロンのように静電気を逃がして帯電を防止する製品には、「揮発性帯電防止製品」と「永久帯電防止製品」が存在します。
 

 

一般的な帯電防止製品は、界面活性剤を塗布することで、製品の表面に帯電防止の膜を付与しています。これは時間経過とともに効果が薄れてしまうため、揮発性帯電防止製品となります。それに対して永久帯電防止製品は、原材料に帯電防止剤を練りこむことで、持続的な効果を付与したものです。帯電防止材としてカーボンが練り込まれているカイロンは、永久帯電防止製品となり、半永久的に導電性能を持続します。

 

 

本日ご紹介してきました導電板カイロンですが、規格サイズとして「910mm×1820mm」「1000mm×2000mm」を展開中です。厚みは、それぞれ3mmと5mmをご用意しており、3mm厚は凹凸があるエンボス加工を、5mm厚はつるつるした鏡面加工を施しています。また、別途費用は掛かりますが、ご希望サイズへのカット加工にも対応しておりますので、こちらも併せてご検討下さい。

 

 

12月に入り本格的な冬を迎えるこの時期は、空気が乾燥して静電気が発生しやすいため、特にカイロンの需要が高まっています。現在は十分に在庫がございますので、ご入用のお客様はお早めにご連絡頂きますよう、よろしくお願い致します。
 

 

カイロンは、製品の材質や硬度をご確認頂くため、カットサンプルをお配りしております。サンプルをご希望の方は、下記のコンタクトフォームよりご連絡ください。

 

[コンタクトフォーム]